沼田新市(読み)ぬたしんいち

日本歴史地名大系 「沼田新市」の解説

沼田新市
ぬたしんいち

[現在地名]三原市長谷町 市

沼田川河口に広がる塩入荒野の干拓が進むにつれて、北岸の自然堤防上に成立した中世の市場集落。対岸本市ほんいちとともに沼田小早川氏の経済活動の中心となった。

応永二一年(一四一四)四月一一日付の小早川常嘉譲状案写(小早川家文書)に、則平から子持平に譲られた所領に「小坂郷地頭職公文検断事付塩入市庭事」とある塩入市庭で、永享五年(一四三三)六月日付の小早川氏知行現得分注文写(同文書)には則平知行分とあり、在家およそ一五〇で、本市の二分の一の規模の市場集落であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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