荻路村(読み)おぎろむら

日本歴史地名大系 「荻路村」の解説

荻路村
おぎろむら

[現在地名]三原市長谷ながたに

小坂おさか村の東南沼田ぬた川北岸に位置し、三方山地で囲まれる。標高約八〇メートルの独立丘陵つる山の東から南に、沼田下ぬたげ村の飛地が点在

沼田川周辺の低地部はかつては氾濫原で、「芸藩通志」によると鶴山の東に鶴巣つるがす沼、小坂川・仏通寺ぶつつうじ川と沼田川との合流点に中須賀なかすか地名を残す。鶴山の丘陵東部に弥生時代の鶴山つるやま遺跡があり、周辺の低地部を利用した生活が展開されたと考えられる。沼田川沿いの自然堤防上に沼田新市しんいちが開かれ、対岸本市ほんいちとともに小早川氏の経済活動の中心地となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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