普及版 字通 「泯」の読み・字形・画数・意味


8画

[字音] ビン・ミン
[字訓] ほろびる・みだれる・しずむ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は民(みん)。〔爾雅、釈詁〕に「盡くるなり」、〔詩、大雅、桑柔〕「國として泯(ほろ)びざる靡(な)し」の〔伝〕に「滅ぶなり」とあり、〔説文新附〕十一上にその訓を収める。〔逸周書、祭公解〕に「泯泯(ふんぷん)」とあり、〔玉〕の「亂るるなり」という訓にあたる。民は眼睛(がんせい)を失う象であるから、泯はその声義を承ける字であろう。

[訓義]
1. ほろびる、つきる。
2. みだれる、くらい。
3. しずむ、まじる。

[古辞書の訓]
名義抄〕泯 ホロブ・ツクス・ツキヌ・ウシナフ・ヒタタク・マミル・シヅム・ヒタス・キユ 〔字鏡集〕泯 ミダル・キユ・ツキヌ・ツク・ホロブ・アラハス・ヒタタク・ツクス・ウシナフ・ヒトシ・ツヅマル・アハシ・シヅム・マジル・ヒタル

[熟語]
泯棄泯尽泯絶・泯然泯墜・泯・泯泯・泯泯亡泯没泯黙・泯乱
[下接語]
夷泯・泯・眩泯・亡泯・黙泯・吝泯

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android