津軽野村(読み)つがるのむら

日本歴史地名大系 「津軽野村」の解説

津軽野村
つがるのむら

[現在地名]弘前市津賀野つかの

弘前城下北東にあり、同城下より青森町へ向かう街道に沿う。北は百田ももた村、南は大久保おおくぼ村、西は清野袋せいのふくろ村に続き、東はひら川。

天文年間(一五三二―五五)の津軽郡中名字に「津合流野近代津軽野ト書ク」とある。村名は「えぞがすむつかろの野への萩さかりこの錦木のたてるなるらむ」(久安百首)などに詠まれる「つかろの野へ」に由来するといわれる。また平泉ひらいずみ(現岩手県西磐井郡平泉町)の藤原氏三代秀衡の弟秀栄を祖とする十三じゆうさん(現北津軽郡市浦村)の藤原氏の三代秀直が、寛喜元年(一二二九)に安東太郎と戦って敗れた地、津軽野萩の台はぎのだいは村内にあるという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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