化学辞典 第2版 「流動接触分解」の解説
流動接触分解
リュウドウセッショクブンカイ
fluid catalytic cracking
石油精製工程において,減圧軽油以上の高沸点留分を触媒を用いて分解(接触分解)し,高オクタン価のガソリンを製造する方法の一つ.接触分解では,分解時に生成するコークスの触媒表面への堆積により活性が低下してしまうため,堆積物の燃焼除去による触媒の再生プロセスが必要となる.触媒の分離,再生の方法,および再生した触媒の再添加の方法によって,接触分解法は固定層式,移動層式,流動層式の三つに大別される.流動層式で,反応塔と触媒再生塔の二つの塔の間を微粒子の触媒を流動させ,原料油と接触させて分解し,ふたたび再生する方式を流動接触分解という.現在では,ほとんどがこの方式である.[別用語参照]ライザークラッキング
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報