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流動層 りゅうどうそうfluidized bed

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

流動層
りゅうどうそう
fluidized bed

円筒状の容器の底部に多孔板のようなガスを均一に分散流動させるものを設置し,その上に粒径の小さい粒子をある程度の厚さに充填して,下部からガスを吹込む。ある程度のガス流速になると充填された粒子は容器中に広がり流動する状態になる。このようになった層を流動層という。粒子として触媒を用いてガスの化学反応を起させたり,単に粒子を充填させてその外側で微小固体の燃焼を起させたり,充填粒子として乾燥させたい粒子を用いたり,その応用範囲はきわめて広い。

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岩石学辞典の解説

流動層

一般には火成岩が固化直前の流動によって形成される層状の部分.この語は花崗岩質岩体の構造を考える際に使用し,周囲の岩石を構成する板状または卓状の鉱物が平面的に配列し構成比率も異なる[Balk : 1937].このような流状の層の境界は明瞭なことも漸移することもある.fluxion bandingは同じ意味である.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

りゅうどうそう【流動層 fluidized bed】

多孔質板あるいは多孔板からなる底をもつ容器に粒径の小さな粒子(約20μm~2mm)を入れ,気体を底板を通して流すと,気体は粒子間の空隙を通して上方に流れる。このとき粒子には気体の速度に対応した上向きの力が作用する。この力が粒子に作用する重力とつりあうと,粒子は流体のように容易に流動できる状態となる。このような現象を流動化という。さらに気体の流速を増していくと,粒子間の空隙を流れる気体の流速はほとんど変わらず,粒子に作用する上向きの力と重力がつりあった状態にとどまり,残りの気体は気泡を形成して流動化した粉粒体層を吹き抜ける。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

流動層
りゅうどうそう
fluidized bed

粒径の小さい粉粒体を容器に入れ、その底部の多孔板のような整流器を経てガスあるいは液体を流すと、流速が小さい間は粒子が静止したいわゆる固定層のままであるが、ある流速以上になると、粒子に加わる流動抵抗と重力とが等しくなって、粉粒体はちょうど沸騰した液体のように容易に流動できる状態になる。この現象が流動化fluidizationであって、この状態の層が流動層であり、流動床(しょう)ともいう。流動層では、容器内の粒子はほぼ均一に混合され、粒子と流体との接触がよく、温度調節が容易で、簡単な装置で多量の粉粒体を連続的に処理し、その一部を抜き出したり、供給したりすることができる。しかし、粒子が流体に伴って持ち去られたり、摩耗したりする欠点がある。
 粉炭からの合成ガス製造に利用されたウィンクラーガス発生炉(1926)が、流動層の工業的応用の始まりであり、ついで軽油を分解してガソリンを製造する流動接触分解(FCC法、1942)に利用された。それ以降、各種の気‐固系反応のほかに、乾燥、吸着、熱交換などの物理操作や粉体の連続供給、粒子の分離装置などに広く利用されている。流体と粒子との短い接触時間を補うために流動層を積み重ねた多段流動層も開発されている。[大竹伝雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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