浮世人形(読み)うきよにんぎょう

精選版 日本国語大辞典 「浮世人形」の意味・読み・例文・類語

うきよ‐にんぎょう‥ニンギャウ【浮世人形】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代元祿一六八八‐一七〇四)頃流行した当世風俗を模した人形陰部の形を備えているのが特色で、女、若衆の人形が多い。
    1. [初出の実例]「うき世人形(ヨニンキョ)にさへわずかのおもひどは有事也」(出典浮世草子・新吉原常々草(1689)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の浮世人形の言及

【衣装人形】より

…江戸初期から発達し,浮世絵と同じくその当時の風俗を題材として若衆,遊女などの人形が多い。浮世人形とも呼ばれた。《雍州府志(ようしゆうふし)》(1686)には,小さなものは芥子(けし)人形といったとある。…

【人形】より

…頭や手足はたいてい木彫に胡粉を塗り,毛髪を植え,衣装を着せる。江戸時代の書物に〈浮世人形〉とも称しているように,世上のさまざまな人物を作り,ポーズは初めより固定させた飾物の人形である。江戸時代の書物にまた〈若衆人形〉〈野郎人形〉〈おやま人形〉とみえるように,当代の俳優に似せたものが多かった。…

※「浮世人形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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