渡合(読み)わたしあう

精選版 日本国語大辞典の解説

わたし‐あ・う ‥あふ【渡合】

〘自ハ四〙 (「わたしやう」とも) =わたりあう(渡合)
※太平記(14C後)三一「三尺五寸の小長刀、茎短に取て渡(わたシ)合ふ」
※玉塵抄(1563)二八「敵とわたしやわせて一はたらきはしつべいと云たぞ」

わたり‐あい ‥あひ【渡合】

〘名〙
① 渡り合うこと。やりあうこと。
※相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉常陸、梅時代から太刀、駒時代へ「駒には責任の重い取組であるが、激しい渡合(ワタリア)ひの後、駒はともかくも勝を収めて」
② 了解を得るように交渉すること。渡りを付けること。
※社会百方面(1897)〈松原岩五郎〉足尾銅山「更に親分なるものに渡り合(アヒ)を付けざるべからず」

わたり‐あ・う ‥あふ【渡合】

〘自ワ五(ハ四)〙 (「わたりやう」とも)
① ある場所で出会っていっしょになる。行きあう。また、ある出来事にめぐりあう。
※平中(965頃)三六「ひろのもの君もやわたりあふとてぞ初瀬川までわが求めつる」
② 相手になってたたかう。切り合う。応戦する。渡し合う。
※梵舜本太平記(14C後)二「二人左右より渡り合ひ、鋒(きっさき)を指合て切て廻る」
※日葡辞書(1603‐04)「テキニ vatariyǒ(ワタリヤウ)
③ 互いに激しく議論をし合う。論戦する。また、争う。
※崖の下(1928)〈嘉村礒多〉「没義道な交渉を渡り合ふ意は毛頭なかった」
④ 応対する。
※浮世草子・男色大鑑(1687)二「口上よき使番の、人橋をかくれども、門を閉てさらに渡(ワタ)りあはず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報