松原岩五郎(読み)まつばらいわごろう

改訂新版 世界大百科事典 「松原岩五郎」の意味・わかりやすい解説

松原岩五郎 (まつばらいわごろう)
生没年:1866-1935(慶応2-昭和10)

明治・大正期のジャーナリスト。乾坤一布衣と号する。伯耆国鳥取県淀江造り酒屋に生まれる。青年時代,大阪,東京で苦学後,二葉亭四迷の影響を受け,社会探訪に従事し,認められて1882年国民新聞社に入社。体験をもとに貧民ルポを紙上に発表し,翌年《最暗黒の東京》にまとめて評判を得た。横山源之助の《日本之下層社会》とともに当時の代表的な貧民ルポである。横浜,台湾足尾などの民衆生活を記した《社会百方面》(1897)もある。1901年《女学世界》の編集長となる。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松原岩五郎」の解説

松原岩五郎 まつばら-いわごろう

1866-1935 明治-昭和時代前期の小説家,新聞記者
慶応2年8月6日生まれ。明治25年国民新聞の記者となり,都市下層社会のルポルタージュを連載し,「最暗黒之東京」にまとめた。のち博文館の「女学世界」編集長。昭和10年2月26日死去。70歳。伯耆(ほうき)(鳥取県)出身旧姓は吹野。号は二十三階堂,乾坤一布衣(けんこんいちほい)など。著作はほかに「征塵(せいじん)余録」「社会百方面」など。

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367日誕生日大事典 「松原岩五郎」の解説

松原 岩五郎 (まつばら いわごろう)

生年月日:1866年8月6日
明治時代のジャーナリスト;記録文学者
1935年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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