湯ノ川(読み)ゆのかわ

改訂新版 世界大百科事典 「湯ノ川」の意味・わかりやすい解説

湯ノ川[温泉] (ゆのかわ)

北海道函館市にある温泉。かつては湯川,根崎などに分かれていたが,現在はまとめて湯ノ川温泉と呼ばれる。純食塩泉,66℃。18世紀にはすでに湯治場として知られ,明治以後,函館の北洋漁業基地としての発展に伴い,その奥座敷として利用されるようになり,津軽海峡に注ぐ松倉川河口に温泉街が発達した。函館の中心街から約5km,函館空港から約2kmの位置にあり,交通の便もよく函館市民の行楽地として親しまれている。夏は海水浴客でにぎわい,また夏から秋にかけてはイカ漁の漁火の美しさで知られる。付近にトラピスチヌ修道院がある。
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世界大百科事典(旧版)内の湯ノ川の言及

【斐川[町]】より

…1984年大量の銅剣が発見された荒神谷遺跡があり,東部には出雲空港がある。湯ノ川温泉(単純泉,25~41℃)や国史跡の出西(しゆつさい)・伊波野(いわの)一里塚があり,山陰本線,国道9号線が通じる。【清水 康厚】。…

※「湯ノ川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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