滝瀬郷(読み)たきせごう

日本歴史地名大系 「滝瀬郷」の解説

滝瀬郷
たきせごう

現本庄市滝瀬・堀田ほつた付近から深谷市上手計かみてばか・下手計にかけての地域に比定され、東流する小山こやま川北岸に位置する。丹党に属する滝瀬氏の名字の地。建武四年(一三三七)四月一二日、鎌倉府は滝瀬左衛門尉跡である「滝瀬郷」などを勲功の賞として安保光泰に預け置いた(「高重茂奉書」安保文書)。暦応三年(一三四〇)正月二四日および同年八月二二日の安保光泰譲状(ともに同文書)によれば、光泰が惣領泰規に譲与した所領のなかに滝瀬郷がみえる。貞治二年(一三六三)五月二八日には、鎌倉公方足利基氏が「榛沢郡滝瀬郷内下手墓村」を岩松直国に宛行っており(「足利基氏宛行状写」正木文書)下手墓しもてばか村すなわち現深谷市下手計が当郷内に含まれていたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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