漁火の(読み)いさりびの

精選版 日本国語大辞典 「漁火の」の意味・読み・例文・類語

いさりび‐の【漁火の】

  1. ( 古くは「いざりひの」 ) 「火」は古語で「ほ」といい、また、漁り火遠くより「ほのか」に見えるところから、表面に現われ出るの意などに使う「ほ」、または「ほのか」にかかる。
    1. [初出の実例]「鮪(しび)突くと海人(あま)のともせる伊射里火之(イザリひの)ほにか出ださむわが下思(したも)ひを」(出典万葉集(8C後)一九・四二一八)
    2. 「いさり火のよるはほのかにかくしつつ有へばこひのしたにけぬべし〈藤原忠国〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋二・六八一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android