潮解く(読み)シオドク

デジタル大辞泉 「潮解く」の意味・読み・例文・類語

しお‐ど・く〔しほ‐〕【潮解く】

[動カ下二]
びっしょりぬれる。ぬれそぼつ。
「雨少しうち降りて、田子たもとも―・けたり」〈栄花・御裳着
涙にぬれる。
五月雨にもあはれにて―・け暮し」〈栄花・月の宴〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「潮解く」の意味・読み・例文・類語

しお‐ど・くしほ‥【潮解・塩解】

  1. 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. ( 塩が水気を含んでとけるところから ) びしょぬれになる。ぬれそぼつ。
    1. [初出の実例]「折しもこそあれ、雨少しうち降りて、田子の袂も、しほどけたり」(出典:栄花物語(1028‐92頃)御裳着)
  3. 悲しみの涙にぬれる。悲嘆にくれる。
    1. [初出の実例]「五月の五月雨にもあはれにてしほどけ暮し、田子の袂に劣らぬ有様にて」(出典:栄花物語(1028‐92頃)月の宴)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android