火瓮(読み)ホヘ

デジタル大辞泉 「火瓮」の意味・読み・例文・類語

ほ‐へ【火×瓮/熛火】

《「ほべ」とも》かめの中でたく火の意か。上代油火ほか室内照明とした。

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精選版 日本国語大辞典 「火瓮」の意味・読み・例文・類語

ほ‐へ【火瓮・熛火】

  1. 〘 名詞 〙 未詳。火を焚いている瓮(かめ)、またその火の意か。
    1. [初出の実例]「夜は如火瓮(ホヘな)す光(かかや)く神(かみ)(あ)り」(出典:延喜式(927)祝詞(出雲板訓))

火瓮の補助注記

書紀‐神代下」の「夜は熛火の若に喧響(おとな)ひ〈略〉熛火、此をば裒倍と云ふ」の「熛火」を従来「ホヘ」と訓んで来たが、「御巫本日本紀私記」で「保乃保」としているようにこれを「ほのほ」と訓み、「火穂」と解することもできる。しかし、祝詞の例は、古くから「如火瓮(ほへな)す」という慣用句として用いられている。

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