灯豊村(読み)とうぶむら

日本歴史地名大系 「灯豊村」の解説

灯豊村
とうぶむら

[現在地名]福井市灯豊町

丹生山地北部の小谷間にあって、東に七瀬ななせ川中流域の小平野が広がる。慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図には「東部村」として高一八七・〇四五石が記される。正保郷帳以降灯豊村と記され、同帳によれば田方一〇九石余・畠方七七石余。元禄一一年(一六九八)の御国絵図作成に付差上(高氏家文書)に枝村として「下灯豊村」とある。福井藩領。

文政二年(一八一九)の願上書(一王寺区有文書)によると、当村と近郷荒谷あらたになか大年おおとしの四ヵ村は、「私共村々之義ハ極山中御座候処、第一山稼を以御納所相勤来候ニ付雪折撰木割木ニ仕売払候ニ付、以前割木札御願申上御免被成下難有仕合奉存候」とあって、雪折木や割木などを福井城下で売って納所の足しにしていたようで、当年もその免許札を発行してくれるよう山奉行に願出ている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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