灰山(読み)はいやま

精選版 日本国語大辞典 「灰山」の意味・読み・例文・類語

はい‐やまはひ‥【灰山】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 火葬によってできた灰の山。比喩的に用いる。
    1. [初出の実例]「大事の家の跡取を灰山(ハイやま)にさらしては、不忠に成ると存ますから」(出典浄瑠璃・染模様妹背門松(1767)上)
  3. 灰焼きをしてつくった染色用の紺屋灰を売買すること。
    1. [初出の実例]「灰山やここに花さす地蔵盆」(出典:妻木(1904‐06)〈松瀬青々〉秋)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の灰山の言及

【灰】より

…江戸時代には灰買いが都市の灰を買い集め,川越などにはその灰を取引する定期の灰市(はいいち)も立った。また,山村などでは山仕事の一つとして〈灰山(はいやま)〉といって山で木を焼いて灰を作る作業があり,紺屋用や酒造用に売ったり,肥料とした。農村には,肥料用の灰をためておく灰小屋がみられ,そこで灰を作ることもあった。…

※「灰山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android