灰後る(読み)ハイオクル

デジタル大辞泉 「灰後る」の意味・読み・例文・類語

はいおく・る

紫の染色がさめる。紫色を染めるのに入れたツバキの灰の力が不足して、色がさめる。灰返る。
「紫の紙の、年経にければ―・れ古めいたるに」〈末摘花

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精選版 日本国語大辞典 「灰後る」の意味・読み・例文・類語

はい【灰】=後(おく)る[=返(かえ)る]

  1. 紫の色がさめる。紫色を染めるのに椿の灰を入れたところから、色があせてくるのを灰の力が不足したとして、おくるといったもの。
    1. [初出の実例]「葡萄染(えびぞめ)織物、はひかへりたる」(出典枕草子(10C終)一六三)

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