為出づ(読み)シイズ

デジタル大辞泉 「為出づ」の意味・読み・例文・類語

し‐い・ず〔‐いづ〕【出づ】

[動ダ下二]
あつらえ調える。用意する。また、作り上げる。
御帳帷子かたびらなど、由あるさまに―・でつつ」〈明石
行為に表す。する。特に、大きなことやとんでもないことをする。しでかす。
「かかる過ち―・でて、かかるやうありや」〈落窪・一〉
しはじめる。とりかかる。しだす。
問はず語りも―・でつべし」〈手習

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精選版 日本国語大辞典 「為出づ」の意味・読み・例文・類語

し‐い・ず‥いづ【為出】

  1. 〘 他動詞 ダ下二段活用 〙
  2. 作り出す。しあげる。なしとげる。
    1. [初出の実例]「もののいろ、しざまなど、なべてのもののやうにもあらず、すぐれてめでたくしいで給へり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
  3. 行為にあらわす。事をする。行なう。しいだす。
    1. [初出の実例]「かかるあやまちしいでて、かかるやう有りや」(出典:落窪物語(10C後)一)
  4. 事をしはじめる。しいだす。

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