デジタル大辞泉 「為歩く」の意味・読み・例文・類語 し‐あり・く【▽為▽歩く】 [動カ四]1 何事かをしながら日を送る。「下には思ひくだくべかめれど、…つれなきさまに―・く」〈源・須磨〉2 歩き回る。「庭に雀の―・きけるを」〈宇治拾遺・三〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「為歩く」の意味・読み・例文・類語 し‐ある・く【為歩】 〘 自動詞 カ行四段活用 〙① =しありく(為歩)①[初出の実例]「前の柿の此木の葉のちりて庭に候が、風にふかれて、あなたこなたへまかり候が、鳥のしあるくににて候を」(出典:却癈忘記(1235)下)② =しありく(為歩)②[初出の実例]「多く釣りてとらする人もあるを、持て来て、親に食はせなどしあるくを」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)③ ぶらぶら日を送る。あてもなく歩き回る。[初出の実例]「中をくつらりくつらりとしあるいて」(出典:古文真宝彦龍抄(1490頃)) し‐あり・く【為歩】 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「ありく」は「…してまわる」「…してすごす」などの意 )① (鳥などが)歩き回る。しあるく。[初出の実例]「この子を生みたるが、この巣の廻りにしありく」(出典:古本説話集(1130頃か)六四)② 何事かをしながら日を送る。また、何かしながら歩く。しあるく。[初出の実例]「かくしありきつつ、人の国にありきて、かくうたふ」(出典:伊勢物語(10C前)六五)③ いそがしく動き回る。奔走する。[初出の実例]「女よろづにしありきて、その折の事のみなし出でつ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例