デジタル大辞泉 「然なり」の意味・読み・例文・類語 しか◦なり【▽然なり】 [連語]《副詞「しか」+断定の助動詞「なり」》そうである。「生しゃうあるもの、死の近き事を知らざる事、牛、既に―◦なり」〈徒然・九三〉 然さ◦なり そうである。そのとおりだ。「―◦なりとて過ぐしつ」〈今昔・二三・一六〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「然なり」の意味・読み・例文・類語 さ【然】 なり ① そうだ。そうである。いかにもそのようだ。[初出の実例]「こののぞき給へる人は、この南に宿り給へるかと問ふ。さなり、さてその人ぞなど問へば」(出典:平中物語(965頃)三六)② そうあるべきである。当然である。[初出の実例]「然(さら)ば殿許(ばかり)入り給へ。〈略〉貞盛、然也(さなり)と云て、我許入て」(出典:今昔物語集(1120頃か)二九)然なりの補助注記「さるなり」の変化であるとする説もあるが、疑わしい。応答、あいづちのことばとして用いることが多い。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例