最新 地学事典 「熊毛層群」の解説
くまげそうぐん
熊毛層群
Kumage Group
北琉球弧の四万十帯南帯にあたる地層群の総称。鹿児島県種子島・屋久島・馬毛島に分布。近年の研究で,種子島では北西部の熊毛コンプレックスと南東側の門倉崎コンプレックスに大別された。大局的に南九州四万十帯南帯の日向コンプレックス・日南コンプレックスに対応。熊毛コンプレックスは,上方厚層・粗粒化堆積サイクルを基調とする整然層を主とし,屋久・種子島では最下部に付加変形をもつユニットが認められる。門倉崎コンプレックスは大規模な崩壊性混在岩体(オリストストローム)で,熊毛コンプレックスに由来すると見なされる大小の砕屑層岩塊とともに,枕状玄武岩溶岩のオリストリスを含む。熊毛コンプレックスの最上部と門倉崎コンプレックスの泥質基質部からはともにN.4~N.6帯にあたる浮遊性有孔虫化石を産する。これは,北琉球弧では,前弧の崩壊によるオリストストロームの配置が前期中新世後期に生じた事を示唆する。
執筆者:福田 泰英・坂井 卓
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

