片荷滑(読み)かたにずり

精選版 日本国語大辞典 「片荷滑」の意味・読み・例文・類語

かたに‐ずり【片荷滑】

〘名〙 (形動) 一荷(か)にした荷物一方が、重みで、ずれること。
日葡辞書(1603‐04)「Catanizzuriga(カタニヅリガ) スル」
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一〇(1760)桜四「生酔は通る娘に片荷つり」
[補注]「日葡辞書」をはじめ、「ずり」でなく「づり」とあるが、本来の形であるかどうか疑問

かたに‐ず・る【片荷滑】

〘自ラ四〙 一荷(か)の荷物の重さが同じでないため、一方がずり落ちて他方へ荷物が片寄る。荷物がずれて一方に片寄る。
※雲形本狂言・米市(室町末‐近世初)「何とおしある。ハア、片荷(カタニ)づってもたれませぬ」

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