岩石学辞典 「片麻状組織」の解説 片麻状組織 顕晶質の組織で,肉眼的に不連続な鉱物の集合による葉状組織をもっている.変成岩にも火成岩にも使用する.変成岩の場合は,全体として強い葉状組織をもつ片岩と葉状構造のない粒状岩との中間である.板状または柱状の鉱物が方向配列をして,平行な片理あるいは線状組織を作り,特定の鉱物の集まったレンズ状または層状の集合体となる.肉眼では暗色の部分と,白い部分とが交互に繰り返す縞状組織を示し,葉状や柱状の鉱物は暗色の縞に,粒状鉱物は白い色の縞に濃集する傾向がある.花崗岩が応力で変形した岩石や,層々迸入,花崗岩マグマの流動などに起因すると考えられる場合もある[Holmes : 1920, Harker : 1932]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の片麻状組織の言及 【片麻岩】より …片麻状組織をもつ粗粒の変成岩のこと。片麻状組織とは粗粒の違った鉱物組成をもつ層がうすく積み重なった組織で,ふつうは石英や長石の多い層と黒雲母や角セン石の多い層が数mmから数cmの厚さで重なりあっていることが多い。… ※「片麻状組織」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by