牙軍(読み)がぐん(その他表記)Ya-jun; Ya-chün

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「牙軍」の意味・わかりやすい解説

牙軍
がぐん
Ya-jun; Ya-chün

中国,唐,五代における藩鎮幕下の軍隊をいう。牙は衙に通じ,衙軍とも記す。軍旗の竿上に象牙を飾ったところから,軍旗を牙旗,軍隊を牙軍といった。宋代に入り,文治政策により,牙軍兵士のうち強壮なる者を皇帝直属の禁軍兵士に取立てることによって,牙軍勢力の削減がはかられた。

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世界大百科事典(旧版)内の牙軍の言及

【藩鎮】より

… 節度使の管轄区域は,治所のある州を会府,その他の管下諸州を巡属州と称した。その軍事力は,会府に駐屯する親衛隊たる最精鋭の牙軍,管内要衝に配備された外鎮軍,それに巡属州刺史管下の軍隊からなる。これらの軍隊は主として官健と呼ばれる傭兵で,待遇問題をめぐってしばしば節度使の廃立を行った。…

※「牙軍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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