牟田辺遺跡(読み)むたべいせき

日本歴史地名大系 「牟田辺遺跡」の解説

牟田辺遺跡
むたべいせき

[現在地名]多久市南多久町下多久字勘太郎

おにはな山山系の北麓で、多久市の東南部の標高三〇メートルの勘太郎かんたろう丘陵地一帯。弥生時代中期の住居遺跡から古墳時代に至る遺跡で、北面は牛津川を中心とする湿田地帯となっている。

昭和四〇年(一九六五)甕棺が発見され、翌年二一基の調査が行われた。その後、同四八年から五二年まで三回にわたって発掘調査が行われた。その結果、弥生時代中期の住居跡五九棟(うち円形三〇棟)、後期二棟、古墳時代後期四棟、不明四棟の合計六九棟、および貯蔵穴三〇基、掘立柱の建物五棟が発掘され、甕棺二二九基、土壙墓三〇基、その他高坏・鉢・石斧・石刀・勾玉紡錘車等弥生時代から古墳時代の遺物が出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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