狗尾続貂(読み)くびぞくちょう

精選版 日本国語大辞典 「狗尾続貂」の意味・読み・例文・類語

くび‐ぞくちょう‥ゾクテウ【狗尾続貂】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「狗尾」は犬のしっぽ、「続貂」は貂(てん)に続くの意。中国、西晉の趙王司馬倫が、帝位を称し、一味の者を高位高官につけた。そのため朝廷には貂蝉(ちょうぜん)(=貂の尾や蝉(せみ)の羽を用いた冠飾り物)をつけた高官がむやみに多くなり、その中にはつまらない人間も少なくなかった。そこで当時の人が悪口に「貂不足狗尾続(冠にかざる貂の尾が足りないので、犬のしっぽの冠がそれに続く)」と言ったという「晉書‐趙王倫伝」の故事から ) つまらない者が高官に列すること。劣った者がすぐれた者のあとに続くことのたとえ。また、他人のし残した仕事をついで行なうことを卑下していうのにも用いる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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