日本大百科全書(ニッポニカ) 「狗留孫峡」の意味・わかりやすい解説 狗留孫峡くるそんきょう 宮崎県えびの市にあり、川内川(せんだいがわ)の上流部約10キロメートルの峡谷。川内川は加久藤(かくとう)盆地では緩流するが、上流部狗留孫峡は加久藤カルデラ壁の安山岩を深く侵食し、その作用はすでに基盤岩の四万十(しまんと)層に達している。断崖(だんがい)は100メートル以上あり、岩峰や巨石が所々にみられる。下流部ではシラス下層の溶結凝灰岩が露出して奇景をみせる。スギや広葉樹自然林に覆われ、キャンプ場の施設もある。また谷の最奥に栄西禅師(ぜんじ)が熊野三所権現(さんしょごんげん)を勧請(かんじょう)して創建した狗留孫神社(羽山積神社)がある。[横山淳一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例