狗留孫峡(読み)くるそんきょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「狗留孫峡」の意味・わかりやすい解説

狗留孫峡
くるそんきょう

宮崎県えびの市にあり、川内川(せんだいがわ)の上流部約10キロメートルの峡谷。川内川は加久藤(かくとう)盆地では緩流するが、上流部狗留孫峡は加久藤カルデラ壁の安山岩を深く侵食し、その作用はすでに基盤岩の四万十(しまんと)層に達している。断崖(だんがい)は100メートル以上あり、岩峰や巨石が所々にみられる。下流部ではシラス下層の溶結凝灰岩が露出して奇景をみせる。スギや広葉樹自然林に覆われ、キャンプ場の施設もある。また谷の最奥に栄西禅師(ぜんじ)が熊野三所権現(さんしょごんげん)を勧請(かんじょう)して創建した狗留孫神社(羽山積神社)がある。

[横山淳一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android