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猿田毘古神 さるたびこのかみ

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朝日日本歴史人物事典の解説

猿田毘古神

瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が地上に降ったとき,先導した神。別名,猿田彦大神,衢神。長大な鼻を持つ,巨漢の神。光を放ちながら,天地を結ぶ通路の分岐点に立ち,通行を妨害しているように見えた。天鈿女命(アメノウズメノミコト)が臆せずに面前に立ち,笑いながら乳房と陰部を剥き出して問いかけると,答えて名を明かし,先に立ち案内して,ニニギらを日向(九州の南部)の高千穂の峰に降らせ,自身はアメノウズメに送られて,伊勢(三重県)の五十鈴川の川上に赴いた。『古事記』によれば,阿耶訶(松阪市阿坂)で漁をしていたとき,巨大な貝に手を挟まれて溺れ,そのとき底に沈んだときの名を「底どく御魂」,海に泡が立ったときの名を「粒立つ御魂」,泡が水面で開いたときの名を「泡咲く御魂」という。伊勢市の猿田彦神社や,松阪市の阿射賀神社などに祭られているほか,猿と申の一致から庚申と同一視されたり,また道祖神とも結びつけられるなどして民間でも信仰されている。

(吉田敦彦)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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