日本大百科全書(ニッポニカ) 「猿田彦神社」の意味・わかりやすい解説
猿田彦神社
さるたひこじんじゃ
三重県伊勢(いせ)市宇治浦田町に鎮座。猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)、大田命(おおたのみこと)を祀(まつ)る。猿田彦大神の神裔(しんえい)とされる大田命が伊勢内宮(ないくう)創建に功があったと『皇大(こうたい)神宮儀式帳』にみえ、さらにその大田命の子孫が神宮大内人(おおうちびと)の職掌を歴任して宇治土公(うじのつちぎみ)(通常「うじとこ」とよぶ)姓を称した。猿田彦神社はその宇治土公家の邸内社として祖神を祀ったのに始まる。創建年代不詳。旧無格社。4月4日と5日、11月4日と5日の例祭のほかに、飛魚(とびうお)が供進される御田(みた)祭(5月5日)が行われる。
[白山芳太郎]