岩石学辞典 「玄武岩質玻璃」の解説 玄武岩質玻璃 玄武岩質の組成の黒い緻密なガラス質岩石.一般に岩脈や岩床の急冷した縁部に産する.しかしハワイにはすべてこの岩石の熔岩流が産出する.ブライトハウプトは酸に溶けやすいガラス状物質に命名し鉱物と考えていたが[Breithaupt : 1826],ツィルケルは現在考えられているような玄武岩質ガラスであるとした[Zirkel : 1866].薄片では濃茶色からほとんど不透明で,微結晶が散在する.岩石名は溶けやすいという意味で,ギリシャ語でtachysは早い,lytosは熔融または融解の意味.したがってtachyliteと書いては間違いである.玄武岩質熔岩が海底や氷河底の条件で急冷した生成物は明るい色の綺麗な玄武岩質ガラスとなり,シデロメレン(sideromelane)として区別されている[Tomkeieff : 1983]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報