化学辞典 第2版 「球状半導体」の解説
球状半導体
キュウジョウハンドウタイ
ball semiconductor
従来用いられている平板状の半導体の集積度を,さらに向上するために考えられた球状をした半導体基盤のこと.平面のシリコン基板に比べて安価にでき,表面積の大きいシリコン球に集積回路をつくることで,集積度をあげようとするもの.従来の平面上に作製する技術がそのまま適用できないため,球面に対応した新しい技術開発が今後の鍵となる.溶融させたシリコンを,パイプのなかを落下させることでシリコン球をつくり,パイプのなかを移動させてプロセスを行うので,従来のようなクリーンルームを必要としない.リソグラフィーは3Dのコンピューターグラフィック技術を用いてマスクを転写して行う.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報