理惑論(読み)りわくろん(その他表記)Li-huo-lun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「理惑論」の意味・わかりやすい解説

理惑論
りわくろん
Li-huo-lun

中国三国時代の思想家牟融 (ぼうゆう) の著。1巻。成立年代未詳。 40条の問答によって儒教仏教道教異同を論じ,仏教のすぐれていることを結論したもの。三教関係の書として最古であり,魏晋南北朝時代の三教交渉史を理解するために重要な書物である。

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世界大百科事典(旧版)内の理惑論の言及

【牟子】より

…牟子博とも牟融ともいわれ,名も定かでない。生没年も不明であるが,彼の著作である《理惑論》の序文によれば,牟子は後漢末,蒼悟(広西省)の人で,経伝諸子や兵法,神仙の書まで読みあさった。みずからは儒者を任じていたが,霊帝(在位168‐188)の末年に天下の乱を避けて交趾(ベトナム)に行き,その後26歳で帰郷したが,仕官はしなかった。…

※「理惑論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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