…さらに70年代には神代辰巳監督の《青春の蹉跌》(1974)で青春=挫折のイメージは極点に達する。アメリカでは《乱暴者》(1954)のマーロン・ブランドや《理由なき反抗》(1955)のジェームズ・ディーン以来,〈反逆する青春〉のヒーローが現れ,青春=反逆のイメージが強まり,ヒッピーを主人公にした《イージー・ライダー》(1969)も学園闘争を描いた《いちご白書》(1970)も,その〈反体制〉の特質のゆえに青春映画の名で呼ばれることになる。なお,《人生劇場 青春・愛慾・残俠篇》(1972)を撮ったときの加藤泰監督の〈映画は青春である〉ということばに象徴されるような,人生=映画=青春という究極の図式にたどりつく〈青春映画〉の定義も考えられよう。…
… アクターズ・ステュディオなどで演技を学び,舞台,テレビドラマをへて,エリア・カザン監督により《エデンの東》(1955)の主役に抜擢(ばつてき)され,〈新しいマーロン・ブランド〉と宣伝されて映画が公開される前にすでにスターとなった。つづいてニコラス・レイ監督の《理由なき反抗》(1955)に主演し,さらにジョージ・スティーブンス監督の《ジャイアンツ》(1956)に出演したが,その完成前に世を去った。死後のファンの熱狂ぶりは1920年代のルドルフ・バレンチノ以来のものといわれた。…
※「理由なき反抗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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