環境倫理(読み)かんきょうりんり

百科事典マイペディア 「環境倫理」の意味・わかりやすい解説

環境倫理【かんきょうりんり】

市民や企業などがみずから環境を破壊することのないよう配慮し,生活様式や企業活動の形態を環境保全型(環境保全型社会)に改めるための倫理。1989年に開催されたヨーロッパ共同体(EC)専門家会議で確立され,さらに日本政府と国連環境計画UNEP)が共催した〈地球環境保全に関する東京会議〉(1989年9月)での議長サマリーでも,開発途上国の人びとが基本的なニーズを充足できるようにするため,先進国による資源の大量消費の戒め,環境倫理の保持が必要であるとされた。さまざまな環境思想を倫理学的観点からとらえようとする環境倫理学も提唱されている。21世紀に入り,地球環境問題がますます危機的な様相を呈し,地球温暖化防止が環境問題の中心的課題と意識されるなかで,先進国と途上国の経済格差や科学技術のあり方もふくめて,より総合的で具体的な環境倫理の構築がのぞまれている。

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