保持(読み)ホジ

デジタル大辞泉 「保持」の意味・読み・例文・類語

ほ‐じ〔‐ヂ〕【保持】

[名](スル)
保ちつづけること。持ちつづけること。「タイトル保持する」
心理学で、記憶痕跡が存続していること。一度記憶したことが潜在的に残っていること。把持はじ
[類語]維持握る押さえる制する掌握確保独占占有手中に収める我が物にする・支配

ほう‐じ〔‐ヂ〕【保持】

[名](スル)ほじ(保持)

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精選版 日本国語大辞典 「保持」の意味・読み・例文・類語

ほ‐じ‥ヂ【保持】

  1. 〘 名詞 〙
  2. たもち続けること。もち続けること。ほうじ。
    1. [初出の実例]「天衆の宮殿おだいかなり、人間の国土も保持せるなり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)行持)
    2. [その他の文献]〔阮籍‐詠懐詩〕
  3. ささえること。かばうこと。〔嵆康‐与山巨源絶交書〕
  4. 一度記憶したことが心に残っていること。学習の後の再生再認、再学習によって確かめることができる。
    1. [初出の実例]「くりかえし思いだすことによって脳裡に刻みこみ、今日まで保持してきた」(出典:林檎の下の顔(1971‐73)〈真継伸彦〉一)

ほう‐じ‥ヂ【保持】

  1. 〘 名詞 〙ほじ(保持)〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「我居留民の安全必ずしも保持(ホウヂ)し難きものあるに至り」(出典朝日新聞‐明治四四年(1911)一一月一三日)

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普及版 字通 「保持」の読み・字形・画数・意味

【保持】ほじ(ぢ)

たもつ。魏・康〔山巨源(濤)に与へて交はりを絶つ書〕禮法の士の繩(じよう)すると爲るに至りては、之れを疾(にく)むこと讐(かたき)の如し。幸ひに大將軍に(よ)りて、之れを保持するのみ。

字通「保」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「保持」の意味・わかりやすい解説

保持
ほじ
retention

心理学用語。把持 (はじ) ともいう。先行経験をたくわえ,保存している状態またはその機能を意味し,学習,記憶,習慣などの前提をなす。経験が保持されているかどうかは,一般に再生再認などによって測定される。

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