産別民主化同盟(読み)さんべつみんしゅかどうめい

百科事典マイペディア 「産別民主化同盟」の意味・わかりやすい解説

産別民主化同盟【さんべつみんしゅかどうめい】

産別会議の中で,左翼労働組合主義的傾向を批判し,政治ストライキ反対と共産党による組合支配排除を目的に台頭した反共・組合民主化運動組織。1947年二・一スト後表面化し,1948年正式に結成。産別民同と略称。1949年には産別会議から独立して全国産業別労働組合連合会(新産別)になった。

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世界大百科事典(旧版)内の産別民主化同盟の言及

【新産別】より

…労働組合中央組織で,いわゆる中央労働4団体の一つであった。資本・権力・政党からの自立を標榜し,日本共産党の圧倒的影響下におかれていた産別会議の民主化(民同運動)をめざして1948年2月に発足した産別民主化同盟(産別民同)を基盤に,49年12月10日結成された。労働組合は本来的に最も民主的組織であり,資本・権力・政党など外部のいっさいの勢力から支配介入を排除し厳に自主性を確保すべきであり,組合民主主義の徹底によって内部の団結をより強固にしていくという労働組合のあり方についての考え方のもとに〈戦闘的自由労働組合主義〉を基本方針とした。…

【民同運動】より

…第2次大戦後の労働運動において,共産派と対立し組合民主化を標榜して展開された運動の総称で,1948年2月に産別民主化同盟(産別民同)が結成されて以降,この用語が多用されてきた。日本の労働運動は太平洋戦争で敗戦に至るまでの約10年間空白が続いたが,敗戦によって戦時中の大衆運動などに対する弾圧法規などの制約が撤廃されたこと,食糧不足や悪性インフレによる生活苦に加え,アメリカ占領軍初期の占領政策の一環として労働組合結成が奨励されたこともあり,燎原の火のように組合結成が広がり,労働運動は息を吹き返した。…

※「産別民主化同盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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