日本歴史地名大系 「田中町村」の解説 田中町村たなかまちむら 大分県:大野郡大野町田中町村[現在地名]大野町田中 町東(まちひがし)・町西(まちにし)佐代(さだい)村の西、南東流する田代(たしろ)川流域にある。犬飼(いぬかい)道がほぼ東西に通る。村名は田中、もしくは田仲とも称された(「豊後国志」など)。弘安六年(一二八三)一二月一九日の采智房請文(志賀文書)によれば、采智房へ渡された泊(とまり)寺にかかわる証文二通のうちに木工助殿泉屋敷去状がある。この木工助殿は田中氏を称し、泊寺を含む大野庄下(しも)村地頭であった大友能職(明真)の子大野基直のことである。翌弘安七年二月二五日の成重請文(同文書)ではこの証文二通を三〇貫文で田中殿へ渡すとあり、田中殿は基直後家善阿と推定される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by