田舎蕉門(読み)いなかしょうもん

精選版 日本国語大辞典 「田舎蕉門」の意味・読み・例文・類語

いなか‐しょうもん ゐなかセウモン【田舎蕉門】

〘名〙 低俗なために地方勢力を張った、蕉門支考美濃派、乙由らの伊勢派をののしっていう語。〔俳諧・点印論(1786)〕

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デジタル大辞泉 「田舎蕉門」の意味・読み・例文・類語

いなか‐しょうもん〔ゐなかセウモン〕【田×蕉門】

江戸時代の俳諧で、地方に勢力を張った美濃派や伊勢風の平俗な句風をあざけっていう語。

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世界大百科事典(旧版)内の田舎蕉門の言及

【伊勢派】より

荒木田守武(もりたけ)以来俳諧の盛んであった伊勢に,17世紀の末から18世紀の初めにかけて栄えた,涼菟(りようと),乙由(おつゆう)を中心とする蕉門の一派(伊勢蕉門)。乙由の別号から麦林(ばくりん)派,江戸蕉門に対して田舎蕉門,支考(しこう)一派を加えて支麦(しばく)の徒などとも呼ばれた。支考が伊勢に新庵を結び〈平談俗語〉を唱えたのが伊勢風の始まりで,門人の乙由,一有門の涼菟が加わり,全国に勢力を伸ばした。…

※「田舎蕉門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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