田辺和雄(読み)タナベ カズオ

20世紀日本人名事典 「田辺和雄」の解説

田辺 和雄
タナベ カズオ

大正・昭和期の登山家 松江高等学校校長。



生年
明治33(1900)年5月8日

没年
昭和36(1961)年11月9日

出生地
東京

旧姓(旧名)
浜田

学歴〔年〕
東京帝大〔昭和2年〕卒

経歴
大正15年鹿島集落から爺ケ岳を経て鹿島槍積雪期初登攀を記録。東京帝国大学で武田久吉卒論の指導を受け、白馬岳・八ケ岳・尾瀬を中心に高山植物の研究を続け、昭和5年古海正福の後任植物学担当教授として松江高校へ赴任後も、大学院学生時代から力を注いだ高山植物の生態研究をライフワークとする。特に日本アルプスをフィールドとして完成させた「高山植物写真図聚」(共著)は名著として名高い。36年11月早稲田大学海外調査探検隊長として南アフリカ踏査旅行に赴きキリマンジャロ登山中に発病ナイロビの病院で客死した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「田辺和雄」の解説

田辺和雄 たなべ-かずお

1900-1961 大正-昭和時代の登山家,植物学者。
明治33年5月8日生まれ。大正15年鹿島集落から爺ケ岳をへて鹿島槍積雪期初登攀(とうはん)を記録。東京帝大で武田久吉に卒論の指導をうけ,白馬岳,八ケ岳,尾瀬を中心に高山植物の研究をつづけた。昭和36年11月9日,南アフリカ踏査旅行中に病死。61歳。東京出身。旧姓は浜田。著作に「高山植物写真図聚一,二輯」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android