甲斐名勝志(読み)かいめいしようし

日本歴史地名大系 「甲斐名勝志」の解説

甲斐名勝志
かいめいしようし

五巻(三冊) 萩原元克

成立 天明二年

版本 山梨県立図書館など

解説 甲斐国内の名所旧跡社寺などを略述した地誌。萩原元克は国学者。一町田中村(現山梨市)の出で初め加賀美光章に学び、のちに本居宣長門下に入って甲斐に国学を導入した。版本は江戸須原屋伊八から刊行され、天明三年・同六年・同七年・同八年の各版がある。

活字本 甲斐叢書六・甲斐志料集成三

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の甲斐名勝志の言及

【甲斐国】より

…また郷学としては石和代官山本大膳によって22年(文政5)に設置された由学館をはじめ,37年(天保8)の松声堂,42年の興譲館があいついだ。後期になってみられる地誌類には野田成方の《裏見寒話》(1752),萩原元克の《甲斐名勝志》(1783)があるが,幕府の内命をうけて1806年に着手され14年に完成した《甲斐国志》は最も基本的史料として代表的なものである。そのほか大森快庵の《甲斐叢記》(1848)や宮本定正の《甲斐の手振》(1850)などがある。…

※「甲斐名勝志」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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