画韋(読み)えがわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「画韋」の意味・わかりやすい解説

画韋
えがわ

鹿の鞣革(なめしがわ)の上面を削り、もんで柔らかくした韋(おしかわ)に文様を染めたもの。絵韋、画革とも書く。『延喜内蔵寮(えんぎくらりょう)式』に「画革二十張」とみえ、古くから武具・調度品の覆い、袋物、韋緒(かわお)などに利用し、とくに中世以降は甲冑(かっちゅう)の金具廻(かなぐまわり)の包韋や弦走(つるばしり)として用いた。染法は染型による踏込染(ふんごみぞめ)が多く行われ、その文様は時代を追って推移した。平安後期から鎌倉時代には、有職(ゆうそく)織物風の優雅な文様が好まれた。鎌倉時代に入ると、武家的な趣向になる獅子牡丹(ししぼたん)文、風神雷神、竜文、倶利加羅(くりから)文、不動三尊像などが用いられた。やがて牡丹が形式化して藻のようになった藻獅子文(もじしもん)が主流となって、南北朝・室町時代に流行した。江戸時代には肥後(熊本県)の八代韋(やつしろがわ)が有名である。

[山岸素夫]

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