最新 地学事典 「異常高圧」の解説
いじょうこうあつ
異常高圧
abnormal pressure
地下の水層圧力は,通常,深度に比例し静水圧力とほぼ同じであるが,ときにそれより高いことがあり,これを異常高圧(異常孔隙圧)という。静水圧力は水が地上まで連続していると仮定した場合の圧力(正常孔隙圧)。泥質堆積物では上載荷重の増加に伴う孔隙水の排出によって圧密が進行するが,排出が妨げられると圧密の進行が止まり,孔隙中の流体圧力は上載荷重の増加とともに増えて異常高圧になる。鉱物の相転移に伴う脱水によって孔隙中に開放される結晶水が外部に排出されないときにも孔隙圧は増大する。泥質岩の半透膜効果・熱膨張も異常高圧形成の要因。貯留層中の流体(油やガス)と地層水の密度差によっても生じる。炭化水素の一次移動の駆動力になるともいわれる。異常高圧層は坑井掘削上の障害になる。その存在の予知には速度検層が有効である。
執筆者:平井 明夫・福田 理
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

