内科学 第10版 の解説
異所性絨毛性ゴナドトロピン(hCG)産生腫瘍(異所性ホルモン産生腫瘍)
疫学・病因・病態
トロホブラストや胚細胞はhCGを産生しており,卵巣癌や睾丸腫瘍,肝細胞芽腫,肺大細胞癌,胃癌,腎癌など多くの癌で産生される.
臨床症状・検査成績・診断
hCGの産生が少量であったり,α-サブユニットのみの産生であれば無症状である.大量産生では男児で性早熟,成人男性で女性化乳房を認めるが,女性では無症状である.血中hCG,血漿α-サブユニット,血漿テストステロン/エストロゲン比の上昇により診断する.腫瘍でのhCGとα-サブユニット産生を証明し,診断を確定する.
治療
腫瘍の摘出術,化学療法および放射線療法.[中里雅光]
■文献
Brownlee M, Aiello LP, et al: Complications of Diabetes Mellitus. In: Williams Textbook of Endocrinology, 12th ed (Melmed S, Polonsky KS, et al), pp1462-1551, Saunders, Philadelphia, 2011.
Gagel RF: Endocrine manifestations of tumors: ectopic hormone production. In: Cecil Textbook of Medicine, 23rd ed, pp1047-1050, WB Saunders, Philadelphia, 2009.
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報