癌胎児性抗原(読み)がんたいじせいこうげん(その他表記)carcino emburyonic antigen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「癌胎児性抗原」の意味・わかりやすい解説

癌胎児性抗原
がんたいじせいこうげん
carcino emburyonic antigen

多くの癌患者では血中に癌細胞が分泌する特殊な物質が増加するが,これを腫瘍マーカー tumor markerという。癌胎児性抗原もその一つで,分子量 18万~20万の糖蛋白質である。本来は胎児期につくられ,出生後は極微量しか存在しないが,癌化した細胞は癌胎児性抗原を大量に分泌するようになるため,癌の臨床検査に用いられる。陽性率が高いのは結腸直腸癌膵臓癌,胆道系癌,肺癌である。

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世界大百科事典(旧版)内の癌胎児性抗原の言及

【癌】より

…ある形質が誇張されて発現することも,また正常では発生の一時期にのみ発現する形質が現れることもある。後者は癌胎児性抗原ともいい,〈癌の診断〉で記したAFPやCEAが有名である。アイソザイムにも変化がみられ,肝細胞に脳型のアルドラーゼが発現したりする。…

※「癌胎児性抗原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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