最新 地学事典 「白河火砕流」の解説
しらかわかさいりゅう
白河火砕流
Shirakawa pyroclastic flow
東北地方南部福島県内の火山フロント沿いに分布する第四紀前期の大規模珪長質火砕流堆積物。下位より隈戸・赤井・芦野・西郷・勝方・天栄の各火砕流からなり,脊梁山地東側では隈戸と芦野の間と芦野と西郷の間に,それぞれ十日市および金勝寺降下火砕堆積物を挟む。直前に先行するプリニアン噴火による降下火砕堆積物を伴うものもある。噴出口は福島県南部,下郷周辺の脊梁山地西部であり,複数のカルデラ構造が報告されている。本質岩片の主要な斑晶鉱物は,西郷,勝方がホルンブレンド・直方輝石・石英・斜長石であり,それ以外は単斜輝石・直方輝石・斜長石である。火砕流に伴う降下テフラは各地に分布し,芦野・勝方では関東・近畿で,隈戸・赤井では関東で検出されている。白河火砕流の噴出年代は1.5~0.9Maにわたるものと推定される。参考文献:吉田英人ほか(1991) 地質雑,97巻:231
執筆者:高橋 正樹・鈴木 毅彦
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

