白玉の(読み)シラタマノ

デジタル大辞泉 「白玉の」の意味・読み・例文・類語

しらたま‐の【白玉の】

[枕]白玉を貫くの意から、「を」を含む地名「緒絶えの橋」「姨捨山をばすてやま」などにかかる。
「―緒絶えの橋の名もつらし」〈続後撰・恋四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「白玉の」の意味・読み・例文・類語

しらたま‐の【白玉の】

  1. 白玉を貫き結ぶ緒の意で、「緒(お)」と同音を含む語にかかる。
  2. (イ) 地名「緒絶えの橋」にかかる。
    1. [初出の実例]「しらたまの緒絶えの橋の名もつらしくだけて落つる袖の涙に〈藤原定家〉」(出典:続後撰和歌集(1251)恋四・八九三)
  3. (ロ) 地名「姨捨(おばすて)山」にかかる。
    1. [初出の実例]「白玉の姨捨山の月かげに乱れてみがく真木の白露〈藤原基任〉」(出典:続後拾遺和歌集(1326)秋下・三四九)
  4. (ハ)小止(おや)む」にかかる。
    1. [初出の実例]「逢ふことの片糸なればしら玉のをやまぬ春のながめをぞする」(出典:古今和歌六帖(976‐987頃)一)

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