精選版 日本国語大辞典 「盛切」の意味・読み・例文・類語
もり‐きり【盛切】
- 〘 名詞 〙
- ① 飯、酒などを器に一度盛っただけで、おかわりのないこと。また、その盛った物。もっきり。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「つまり銀シャリが、丼のモリ切りでなく、いくらでも食えるというのが、当時の大御馳走だ」(出典:いろは交友録(1953)〈徳川夢声〉ぬ)
- ② =もりきりやろう(盛切野郎)
- [初出の実例]「何処からか知らぬが高が盛切り、手を上さんせ」(出典:浄瑠璃・男作五雁金(1742)阿波座堀紺屋)
もっ‐きり【盛切】
- 〘 名詞 〙 ( 「もりきり(盛切)」の変化した語 )
- ① 食べ物を一度盛ったきりで、おかわりのないこと。また、その盛ったもの。
- ② 「もっきりざけ(盛切酒)」の略。
- [初出の実例]「片田舎にては今も酒うるにモッキリといへるあり」(出典:風俗画報‐四六号(1892)人事門)