盟外船(読み)めいがいせん(その他表記)outsider

翻訳|outsider

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「盟外船」の意味・わかりやすい解説

盟外船
めいがいせん
outsider

海運同盟のできている定期航路における同盟外の船会社が運航する船舶。船腹量に比べて荷動きの多い航路で,同盟の排他的手段が比較的に弱いときや新しい有力定期船会社が現れたとき,あるいは法的に強力な手段が認められていない同盟,荷動きが減少して同盟による加盟船主の利害関係の規制力が低下した場合などに発生する。盟外船が出現すると,海運同盟では,これに対抗して運賃割戻し制をとったり,契約運賃制のもとで運賃の引下げをしたり,共同費用で闘争船 (つけ船) を配船したりして駆逐しようとする。近年では盟外船社のシェア増加によって同盟側が弱体化しつつあり,北太平洋航路のように盟外船社と同盟船社が共同歩調を取る現象もでてきている。

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百科事典マイペディア 「盟外船」の意味・わかりやすい解説

盟外船【めいがいせん】

海運同盟加盟会社の所属船舶を同盟船というのに対し,アウトサイダー(盟外船主)の船舶をいう。盟外船主の加盟手段として,また同盟の独占性に批判的な国家政策によって,盟外船を定期航路に就航させるのが盟外配船で,同盟船との間に激烈な競争が展開される。

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世界大百科事典(旧版)内の盟外船の言及

【海運同盟】より

…このような過酷な競争は互いに得るところよりも失うところが大きいので,破滅的な競争にいたらない前に参加企業の間で協調体制を確立して,相互の過度な競争を排除しようとするカルテルが結成される。 海運同盟は,同盟内部の加盟船社相互の競争を抑制するとともに,同盟外部(盟外船主=アウトサイダー)からの競争をも阻止することを目的として,非価格競争を内部に秘めて緩く組織化された自主規制団体である。別に,定期船同盟あるいは運賃同盟とも呼ばれる。…

※「盟外船」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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