故事成語を知る辞典 「直躬、父を証す」の解説 直躬、父を証す 正直すぎて、かえって道に外れているのと変わらなくなることのたとえ。 [使用例] 高貴の方の下気など誰一人あるべき事と期待もせねば、聴きたがりもせず。それを公報に載せて職に尽くせしと誇るは、羊を攘ぬすんだ父を訴えた直ちょっ躬きゅう者しゃ同然だ[南方熊楠*十二支考 馬に関する民俗と伝説|1918] [由来] 直躬とは、古代の中国で、父親が羊を盗んだことを正直に訴え出たという人物。この人物については、「論語」や「韓非子」などさまざまな書物で言及されていますが、「荘子―盗とう跖せき」では、「直躬、父を証す(直躬が父の罪の証人となった)」というのは、「信の患わずらいなり(世の信頼を裏切りたくなくて招いた悲劇である)」と評価しています。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報 Sponserd by