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相続財産 そうぞくざいさん

知恵蔵の解説

相続財産

相続人の死亡時の所有財産。遺産。不動産・預貯金・有価証券・借地権・貸付金・売掛金などのほか、借金などのマイナスの財産も含まれる。また相続人は、具体的な権利義務に限らず、被相続人の財産的な法律上の地位も引き継ぐ。ただし、被相続人の一身専属的な権利、例えば雇用契約上の従業員としての地位や、委任契約(弁護士に依頼する場合など)における委任者・受任者の地位などは相続されない。相続財産となるか否かが問題となる生命保険金については、基本的には生命保険契約で受取人とされた者(例えば妻)が生命保険金請求権を取得し、相続財産とはならない。税法上は相続により取得したものとみなされ、課税の対象となる場合がある。相続人(受取人)が相続放棄などをした場合でも、保険金請求権は失われない。ただし被相続人が自己を被保険者とし、かつ受取人とした場合は、被相続人の死亡により相続人がその地位を相続すると考え、この場合には生命保険金は相続財産に含まれる。死亡退職金や遺族年金の受給権者は法律や就業規則で定められているが、被相続人の遺族の生活を保障する趣旨で定められており、民法で定められた相続人とは必ずしも一致しない。原則的にはこれら受給権者は固有の権利として死亡退職金・遺族年金を取得するものとし、相続財産に含まれない。ただし死亡退職金については、税法上は相続税の対象となる場合がある。なお、香典、墓地、仏壇、系譜、祭具などは、相続財産にはならない。

(吉岡寛 弁護士 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

そうぞく‐ざいさん〔サウゾク‐〕【相続財産】

相続によって相続人被相続人から承継する一切の財産。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

そうぞくざいさん【相続財産】

相続により相続人が承継する財産。所有権・債権などの積極財産のほか、債務など消極財産も含む。遺産。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の相続財産の言及

【遺産】より

…相続財産と同じ意味であるが,法典上は主として遺産分割されるまでの相続財産をさして用いられる。また,相続財産は積極財産のみならず債務(消極財産)も含むのであるが,一般に遺産は債務を控除して残った相続財産の意味で使われることが多い。…

【遺産分割】より

…相続人が数人いる場合に,これら相続人間に遺産を分配することをいう。相続人が数人いる場合には,相続開始後,相続財産はその共有に属することになり(民法898条),各相続人の単独の所有にするためには,その手続をとる必要がある。この場合,一つ一つの相続財産について個々的に単独所有に移す手続をとることは通常の場合適当でない。…

【相続】より

…相続人および包括受遺者の意思は,地位の承継を遮断または制限することを望む場合に,相続や遺贈の放棄として,または,相続の限定承認として法律効果を生じるにとどまる。承継者の主観的・客観的状況のいかんを問わず相続開始によって当然に財産権の移転が生じると考られることから,相続人は,相続財産に対してただちに所有権を取得するだけでなく,占有権もただちに取得するものとされている。共同相続関係では,被相続人の死亡によってただちに相続財産のすべてについて,相続人全員(放棄者を除く)の共有が観念的に成立することとなる。…

※「相続財産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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